
昨日採って来たヨシで筆が完成しました^ ^
所で、みなさんは琵琶湖に咲く多年草「葦(ヨシ)」はご存知でしょうか。
葦(アシ)ともヨシとも呼ばれますが、滋賀や京都ではおおかたヨシと呼ばれます。アシは「悪し」に通じるためそうなったとか。すだれの葦簀(よしず)などでもヨシと呼ばれますね。
琵琶湖最大の群生地は湖西の高島、そして近江八幡の西の湖です。
今ではヨシも激減し琵琶湖の水質悪化の原因として危惧されています。
ヨシは微生物を育て、鳥や魚や水生生物の飼育を助けます。
また12月から3月に刈り取りやヨシ焼きをすることにより、春からの良いヨシの生育を助けます(県立琵琶湖博物館で詳しく学べますよ)。
ぼくが頂くのは毎年この季節。伸びたものは京都では簾(すだれ)にしますので折って取らずに落ちているものを頂きます。これで筆を作る訳です。
筆も二通りの作り方があり、通常の書道筆版と竹ペンの様にそのまま使う方式があります。ぼくは後者です。
冬のヨシ原の見た目が汚いとかみすぼらしいから苅り取れ!という意見があると聞きますが、何をか言わんやです。生態系を維持するには人口水槽の様な美しさは必要ありません。
話は逸れましたが、こうして自分の筆を自分の生活地から作ることには意義があると信じています。
摂取することにより自然を守り、暮らしや芸術に活かすのは人間のいとなみ。
絵を描くという仕事を通じて、これからもヨシのあり方の「良し悪し(ヨシアシ)」を考えたいと思います。
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